【さいたま市地産地消】私立保育園協会会長大野様にお会いしてきました!

2024.08.24

【さいたま市地産地消】私立保育園協会会長大野様にお会いしてきました!

みなさんこんにちは!農BASE合同会社代表の飯山です。

この度、さいたま市私立保育園協会会長の大野様にお会いする機会をいただきました。

とても素敵な方で、人柄に惹き込まれてしまいました・・・。

さいたま市私立保育園協会とは?

さいたま市市内私立認可保育施設園268園中、155園が加盟している保育団体です。

地域内の私立保育園が連携し、保育の質向上や運営の効率化を目指しています。

保護者や地域社会との信頼関係を築きながら、子どもたちの健やかな成長を支えるための取り組みを推進していらっしゃいます。

保育園と地産地消

全ての保育園の実情を伺った訳ではありませんが、保育園によって地産地消の取り組みがされているかは、差があるようです。

岩槻区にある一部保育園では、「親子農業体験」「地元食材給食」が盛んに行われています。

一方大宮などさいたま市でも都市部にある保育園では、近隣に農家が少ない(無い)ため、なかなか交流の機会を設けることができていないという実情があります。

仕入れているお野菜も「なるべく埼玉県産で」という状況で、さいたま市産を積極的に取り入れることはまだ叶っていないようです。

ただ、大野先生の運営されている保育園(あおぞらウィンクルム保育園)では、大宮のど真ん中にあるにも関わらず、お米を作っている農家さんが苗を持ってきてくれて、こどもたちと一緒にお米づくりを体験されているとのことでした。

本当に素敵な取り組みだと感じました。

企画された先生方や、ご協力された農家の皆さんに敬意を表します。

地産地消の課題が見つかる

お話をしている中で、新たに課題が2つ見つかりました。

  1. コストの問題
  2. 八百屋さんとの兼ね合い

この2つです。

コストの問題

当たり前の話ですが、保育園には予算があります。

例えば群馬県さんのキャベツが時期によっては1玉100円程度で販売されます。

これを「地元産」というだけで仮に150円になったとして、1.5倍の付加価値があるでしょうか?

地元の方が採れたてで新鮮な分、絶対に美味しいです。

でも、群馬のプロの方が作ったキャベツも当然のように美味しいですよね。

世の中はインフレ傾向になっても、農産物は従来から価格が上がっていません

市場(いちば)に出荷していない農家さんは、自ら販路を獲得することで市場より高く販売をしたいと当然考えています。

そのような方を多く仲間に持つ私の事業では、市場との価格の乖離が一部発生してしまうことが起こります。

買う方は1円でも安く買いたい。売る方は1円でも高く売りたい。

これは正直にお互いが考えるところではあります。

今後の課題としては、このコスト構造に対してどう対処していくのかを良く考えていかないといけません。

八百屋さんとの兼ね合い

次の課題は「八百屋さん」です。

八百屋さんはここ10年で約30%近く減少していると言われています。

さらに、埼玉県単体で見ると八百屋さんの件数は人口10万人に対する八百屋の軒数の比率が全国でワースト3位となっています。

参考:(https://todo-ran.com/t/kiji/21193)

人口はたくさんいるのに、八百屋さんが少ない。

さらに、高齢化も進んでおり、「自分の世代で八百屋事業を終わらせる」と言っている方も多くいらっしゃいます。

普通に生活している分にはスーパーで買い物をすればいいや。

と思いますが、各学校へは、地元の八百屋さんが毎朝野菜を運んでくれています。

もし八百屋さんが減ったら野菜が学校に届かなくなるかもしれません。

現実問題、すでに小規模校では現行の八百屋さんが廃業してしまい、代わりの八百屋さんを探すのに苦労されている学校も出てきています。

今は問題が表面化していなくても、10年後にはこの状況がさらに深刻化している可能性が高いです。

私はここに危機感を覚え、地元の野菜を届けながらも市場からも仕入を行うルートを確保することで、将来的には「八百屋機能も備える」準備をしています。

しかし、、、。

ここにもまた問題が発生します。

私が取り扱い品目を増やせば増やすだけ、八百屋さんの仕事を奪う形になってしまいます。

大野先生はじめ、さいたま市の先生方は地産地消に大変前向きに取り組んでくださります。

でも、少子化も進んでいる昨今で「物量」が全体的に増えることは考えられません。

今の物量を私の事業と八百屋さんで取り合う形になってしまいます。

競争だからと言えばそれまでなのですが、私たちの事業がもしかしたら八百屋さんの事業撤退を早めてしまうかもしれない。

地域のためにそれは良いことなのか?

すごく悩ましい問題だと感じています。

解決方法としては、私たちが八百屋さんに納品をして八百屋さんに運んでもらう。

という方法です。

ただやはりここにも問題があり、無駄な商流が入ることにより納品価格が上がってしまう。

という問題です。

市場原理に沿って、競争を積極的にしていくべきなのか。

共存できる方法を模索するべきなのか。。

個人的には一緒に手を取り合って地域を良くしていきたいと言うのが本音です。

農家さんの収入も増やしたい。

地域のためにも動きたい。

でも、私たちもボランティアではできない。

悩ましい課題が改めて突きつけられてしまいました、、。

大野先生もより良い方法を一緒に考えてくださるとのことで、いろいろなパターンを検討して実行します!

調理実習会に参加

9月に大野先生主催の、保育園の栄養士の先生方を集めた調理実習会が開催されるとのことです。

私もそこに参加させていただくことになりました!

調理実習なんて、いつぶり?高校生の時やったかなー、、。くらいの記憶です。

シンプルに、楽しみです!!

そこから事業にも繋がれば嬉しいし、先生方からの声も聞けたらなお嬉しいです!

最後に

今回は、私立保育園協会会長の大野先生の元へ訪問をしてきました!

理想だけでは上手くいかないことを改めて理解しました。

ただ、地域のために動いている。

という意志は伝えられたと感じています!

調理実習会にも呼んで頂けたのですごく嬉しいです!

一歩ずつ、目の前にある課題に向き合って解決していければと思います。

杉並区立和田中学校の元校長藤原和博さんが、

「この世の中PDCAではもう遅い!DADADAの無限サイクルだ!」

とおっしゃっていました。

走りながら考える。

これを大切にしていこうと思います!

ではまた!

ご賛同・協力頂いている「さいたま市の農家様」

  • 鈴木屋

  • 金子農園

  • 森田農園

  • 中野農園

  • 遊馬農園

  • 飯田農園

  • 鈴木農園