
学校給食に地元野菜を!子どもたちの食を豊かにする「地域とのつながり」
学校給食に地元野菜を!子どもたちの食を豊かにする「地域とのつながり」
はじめに
毎日の給食は、子どもたちが育つうえで欠かせない「日々の学び」の一つです。
ただ栄養を摂るだけではなく、「どこで、だれが、どうやって」作った食べ物なのかを知ることで、食べることの意味やありがたさに気づくきっかけにもなります。
私たち農BASEは、地域の農家さんと学校がつながることで、子どもたちの“食べる体験”がもっと豊かになると考えています。
その一歩として、地元で採れた新鮮な野菜を学校給食に取り入れる取り組みを、さいたま市内約30校(全6区)で進めています。
地元野菜を給食に使う意味
地元野菜を給食で使うことには、大きく3つのメリットがあります。
① 食材の「鮮度」と「旬」
収穫から調理までの時間が短いため、野菜本来の味や栄養価が活かされます。
旬の野菜は、身体にとって必要な栄養素を自然と補ってくれるとも言われています。
② 食育の観点
「この人が作った野菜を食べているんだ」とわかることは、食材への関心を高め、感謝の気持ちを育てます。
生産者の顔が見えることは、子どもたちにとって強い印象となり、食の記憶にも残ります。
実際に生産した農家さんと一緒に給食を食べるイベントも開催し、毎回子どもたちがすごく喜んでくれ、さらに当日の食品残渣が減るという効果も実際に現れています。
③ 地域とのつながり
地域の農業を身近に感じてもらうことは、地元への愛着にもつながります。
さらに、地産地消が進むことで、地域経済の循環農家さんの所得向上、環境負荷の軽減といった面でも、未来にやさしい選択になります。
6月16日から「さいたま地場野菜週間」がスタートします
6月16日から、さいたま市全体の小中学校で「地場野菜週間」が始まります。
この取り組みは、地域の農業や食材に子どもたちが触れることで、「食べること」への理解と関心を深めることを目的に、毎年市を挙げて実施されているものです。
今年も多くの学校から、農BASEへの野菜提供や協力のご依頼をいただいており、地域の生産者と子どもたちをつなぐ機会として、私たちも準備を進めています。
期間中は、地元で収穫された旬の野菜が給食に取り入れられるほか、学校によっては生産者の紹介ポスターや、野菜が育つ様子の写真展示、食育指導などのプログラムも予定されています。
こうした取り組みを通じて、子どもたちは「地元で育つ野菜」に親しみを持ち、普段の食事への関心も自然と高まっていきます。昨年の同様の期間中には、「農家さんの話を聞いて食べると、野菜の味が変わった気がした」といった感想も寄せられました。
農BASEでは、地元の子どもたちにとって「食」がもっと身近で温かいものになるよう、今後も地域と連携した取り組みを大切にしていきたいと考えています。
今後の展望と課題
今回の「さいたま地場野菜週間」は、市全体での連携が進みつつある好例といえますが、まだまだ課題も残っています。
たとえば、農家さんの高齢化や収穫・配送のタイミング調整、学校側との情報共有の仕組みなど、地元野菜を安定的に届けるには、地域全体で支え合う体制が必要です。
農BASEでは、単に野菜を届けるだけでなく、”教育の現場と農の現場を自然につなげるしくみづくり”に注力しています。
将来的には、栄養教諭や学校関係者、生産者、地域団体と連携しながら、栽培体験や現地見学、オンラインでの交流など、より双方向的な学びの場も実現していきたいと考えています。
最後に
地元の野菜が給食に並ぶ——
それは「おいしいね」で終わることなく、地域を知り、地域に感謝し、地域とともに育っていく種まきとなります。
今、地域の食に関わった子どもたちが5年10年先に大人になった時に、「うちの学校の給食は最高だったよ」と自信を持って言ってもらえるような食の環境を「農業」という現場から作り上げていきます。
農BASEでは、今後も地域の学校・自治体・農家さんと手を取り合いながら、子どもたちの“食の学び”を地域ぐるみで支える仕組みづくりを進めてまいります。
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